SPARC64™ V
平成18年度関東地方発明表彰 発明奨励賞を受賞
PRIMEPOWER本体装置は、(2008年5月に)販売終息いたしました。
なお、本製品の後継製品は、SPARC Enterpriseとなります。
各モデルの販売終息時期の詳細につきましては、「今までに発表した製品」をご参照ください。

2006年11月21日
社団法人発明協会(東京都港区)より、「平成18年度関東地方発明表彰」の結果が発表され、11月2日に授賞式が行われました。当社からは、UNIXサーバ PRIMEPOWER(プライムパワー)に搭載されているSPARCプロセッサ「SPARC64 V(ファイブ)」の開発者 井上愛一郎が、発明奨励賞を受賞しました。
地方発明表彰は、全国を8つのブロックに分け、各地域において優れた発明等を行った方々、発明の実施化および指導・奨励・育成に貢献した方々を表彰するものです。
今回受賞の対象となった分岐予測制御技術は、プロセッサの高性能化に不可欠な技術で、当社メインフレームのGSシリーズではじめて実現したものです。本技術は、命令を読み込む段階で分岐を予測しながら予め命令バッファに命令列を先取りすることによって、プロセッサの性能向上に大きく寄与します。
当社は古くはFACOMシリーズ、Mシリーズ、そしてGSシリーズと、常に最先端のプロセッサを開発してきました。この中で故・池田敏雄(注1)をはじめとする富士通の歴代開発者が培ってきた技術を継承・蓄積しつつ、新しい技術にもチャレンジしてきました。この技術の積み重ねが今回の受賞につながったと考えます。
井上が発明した分岐予測制御技術は、GSシリーズのみならずSPARC64 Vにも採用されており、現代のマイクロプロセッサ高速化の主流をなす技術の一つとなっています。
SPARC64 Vは、90nm(ナノメートル)という微細なプロセス技術を世界に先駆けて採用し、メインフレーム開発から築き上げてきた高信頼技術を備えて、独自の回路設計技術で開発した、日本の富士通が世界に誇る高信頼、高性能なハイエンドプロセッサです。SPARC64 Vは、今回受賞した分岐予測制御技術など、さまざまな高速化技術を搭載することで、世界でもトップクラスの性能を実現しています。
SPARC64 Vを搭載したUNIXサーバ PRIMEPOWERは、全世界に出荷されており、多くのお客様にご利用いただいています。
さらに詳しくは、関連情報サイエンティフィックシステム研究会に掲載中の「SPARC64 V/VIの高性能、高信頼技術」をご覧ください。
注1:コンピュータの国産化に向けて、富士通においてコンピュータ開発を主導してきた人物
受賞内容
賞名:平成18年度関東地方発明表彰 発明奨励賞
受賞テーマ:基幹サーバ用プロセッサの分岐予測制御技術
受賞者:富士通(株)サーバシステム事業本部技師長 井上愛一郎
受賞のコメント
受賞者のコメント
サーバシステム事業本部 技師長
井上 愛一郎
今回の受賞は、10年以上前にMシリーズからGSシリーズに移り変わる頃に、エンジニアとして毎日毎日論理設計をやっていて発明したものです。コンピュータのハードウェアの設計は、発見と挑戦の連続でとても楽しいものでした。そういういう日々を送ることが出来たのは、今から考えてもとても恵まれていたと思います。
半導体の集積度が劇的に向上して淘汰と寡占化が進む中で、私たちはハイエンドの汎用プロセッサの開発を継続する国内唯一のチーム、世界でも数少ないチームの一つとなっています。
人が作るもののうちコンピュータほど多くの人の智慧と努力を集めたものは、そんなに多くはないのではないかと思います。だから、この開発の灯が永遠に消えることなく、これからもエンジニアたちが活躍できることを願っています。
関係者のコメント
サーバシステム事業本部 次世代HPC開発企画室 室長
追永 勇次
この度の発明奨励賞受賞につきまして、私も富士通のプロセッサ技術をともに育ててきたものとして、嬉しくまた誇りに思っております。
この度の受賞の対象となりました分岐予測制御技術は、プロセッサのマイクロアーキテクチャとしては最先端の方式である、複数命令を同時実行させるスーパスカラ方式の最重要な技術です。
従来、スーパスカラ方式は簡略化した命令セット(RISC)のプロセッサで発展してきたものですが、富士通は複雑な命令セット(CISC)をもつメインフレームのプロセッサで実現することが出来ました。今でこそ、IBMのzシリーズやIntelやAMDのCISCプロセッサで、スーパスカラ方式を当然のように採用していますが、富士通は10年以上も前に、世界に先駆けて実現していました。このことは、富士通がプロセッサに関する先進的で高度な技術を有していることを示しています。
その後、その技術をRISCであるSPARC64 Vへ展開しました。その結果、優位性が評価され、今では世界中のお客様にSPARC64 Vを利用していただいております。
今回の受賞は、このような富士通プロセッサ開発の技術力と実績が評価されて受賞できたと考えております。
関連情報
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- サイエンティフィックシステム研究会
- 次世代HPCを支える基礎技術 - SPARC64 V/VIの高性能、高信頼技術 井上愛一郎 (サイエンティフィック研究会のページへリンク)
[注記事項]
- 掲載内容は発行日時点のものです。
