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PRIMEQUESTで最大規模のHPC
従来の16倍もの大幅な性能向上を実現


自然科学研究機構
岡崎共通研究施設
計算科学研究センター全景

自然科学研究機構 岡崎共通研究施設
計算科学研究センター様 導入事例


分子科学研究所の共通研究施設「計算科学研究センター」は、大学などでは処理が困難な大規模かつ超高速の演算処理機能やライブラリなどを国内外の研究者に提供している。このほど稼働させた「超高速分子シミュレータ」は、「密結合演算サーバサブシステム」と「高速I/O演算サーバサブシステム」の2つが一体となって運用されている。密結合演算サーバサブシステムは理論ピーク性能4TFLOPSを実現しており、PRIMEQUESTで構成するHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)システムとしては最大規模を誇る

[ 2006年11月28日掲載 ]

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 導入の背景 |  システム概要 

導入の背景

分子科学研究所は、大学共同利用機関として全国の大学、公的研究機関に属する研究者の共同研究の場として設立され、設置以来四半世紀以上にわたり、分子科学研究を推進するための中核拠点としてアクティブに活動してきている。研究所が対象とする、分子の形成と変化、分子と光との相互作用、分子を通じて行われるエネルギー変換の機構などに関する研究は、いずれも物質科学の基礎原理に基づく新しい科学技術の開発に貢献している。

岡崎進
センター長
教授 工学博士
分子科学研究所
計算科学研究センター

この分子科学研究所が運営する共通研究施設である「計算科学研究センター」は、大学などの計算機環境では処理が困難な大規模かつ超高速の演算処理機能やライブラリなどを、全国の分子科学研究者やバイオサイエンス研究者に提供。日本の理論分子科学分野の拠点計算機センターとして機能する。センター内の主要なサーバは、最大で8回線をまとめたギガビット・イーサネットで相互接続し、一部に10ギガビット・イーサーネットも使用したネットワークを構成する。さらに機構ネットワークとも接続し、学術情報ネットワーク「スーパーSINET」を通じてインターネットに接続しているため、研究者は自分の研究室などからリモートでセンター内のサーバを使用できる。2006年4月現在、研究所内外の約120のグループ、約500人のユーザーが利用する。利用者は公募で選ばれ、2005年度には「504人の研究者の利用があり、380の論文が発表されました」と計算科学研究センターのセンター長で教授の岡崎進氏はいう。


国家プロジェクトの一翼を担う

同センターは「単に計算機環境の提供にとどまらず、物質に関わる計算科学分野における学術的発展そのものに中心的役割を果たすことがもう1つの大きな使命」(岡崎氏)としており、2003年度に発足した日本の国家プロジェクトである文部科学省「超高速コンピュータ網形成プロジェクト」では、理論分子科学研究系、計算分子科学研究系とともに、グリッド・コンピューティングに基づいた「ナノサイエンス実証研究」を担当。さらに2006年度からは、このプロジェクトの成果に基づいて、国家基幹技術に位置づけられる「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」におけるナノ分野の「グランド・チャレンジ研究」へと展開している。他大学、機関などと共同して研究グループを全国的に組織し、その中核研究センターとして活動している。

計算科学研究センターでは、基本的に5年のサイクルでコンピュータ・システムをリプレースしており、2000年より稼働を始めた旧システムのリプレースの時期が迫っていた。そこで2004年から次期スーパーコンピュータ・システム(超高速分子シミュレータ)について検討を開始し、翌2005年にシステムの仕様書を策定、この仕様書を基に入札を実施した。そして、2005年12月27日に開札があり、富士通が提案するシステムが選定された。

選定理由について、岡崎氏は「富士通の提案を採用したのは性能、汎用性、信頼性を含めた総合評価方式による結果ですが、突き詰めれば最高のコスト・パフォーマンスの実現に尽きます」と強調する。

「今回導入した新システムは、分子科学およびバイオ・サイエンスの計算科学の支援と発展が目的で、はっきり言えば計算性能が高ければ高いほど良いわけです。同時に、超高速分子シミュレータには、さまざまな計算要求に応える高い汎用性も求められるため、高性能並列計算機の構築・運用の経験と実績を基に、当センターの要求を満たす最高性能のシステムであることを仕様書に盛り込みました。一方で、予算という縛りの中でいかに最高の性能を実現するかが最重要の課題でした。そして、高性能とコスト・パフォーマンスの高さを評価ポイントとして調達開札をしたところ、富士通の提案はItaniumプロセッサを搭載したサーバを採用しており、性能とコストのバランスが良く、採用を決定しました」と説明する。

システム概要

計算科学研究センターのシステム構成

計算科学研究センターのシステム構成

超高速分子シミュレータは、PRIMEQUESTを核とする密結合演算サーバサブシステムと、SGI Altixをで構成する高速I/O演算サーバサブシステムからなり、2つのサブシステムが一体となって運用されている。理論ピーク性能はあわせて8TFLOPS、メモリー容量は10.5Tバイト、ディスク容量は160Tバイトという大規模なHPCシステムで、従来の16倍もの演算性能を実現している。


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