富士通

 

VMware Infrastructure 3によるサーバ統合で
TCOを50%以上削減

株式会社壱番屋様 導入事例


PRIMERGY RX300-VMware HA構成とSAN接続されたETERNUS4000で仮想サーバ環境を構築、50台余のサーバ統合に向けた基礎を築く。

[ 2008年3月27日掲載 ]



 導入の背景 |  導入のポイント |  システム概要 |  今後の展望 

導入事例概要
業種: 外食業
ハードウェア: PRIMERGY RX300 S3
ストレージ ETERNUS4000 モデル80
FCスイッチETERNUS SN200 モデル120
ソフトウェア: 仮想化ソフトウェア VMware Infrastructure 3 Enterprise Edition、VMware VirtualCenter Management Server

株式会社壱番屋(以降壱番屋)では更新時期を迎えていたデータウェアハウス、EDI、ドメインコントローラなどが稼働している14 台のサーバを仮想化ソフトウェアVMware Infrastructure 3を使い、システムを再構築することなく、富士通のサーバPRIMERGY RX300 3台へと統合しました。これによって、TCOを50%以上削減、冗長化による高可用性の確保、コストを抑えたバックアップ環境 やテスト環境の構築、ダウンタイムを最小限に抑えた安定運用を実現しました。同社では、この成果の上に、残り40台余りのサーバも 仮想化を基本方針にして、統合していく計画です。

課題と効果
  • 老朽化したサーバのシステム再構築なしでの更新
  • サーバ台数の増加による管理コスト増と無駄なリソース発生の解消
  • 仮想化による統合で、システム再構築なしで新サーバに移行
  • TCOの50%以上の削減
  • HA構成による可用性の確保
  • コストを抑えたバックアップ環境の構築
  • アプリケーションの本番稼働前のテスト実施による信頼性の向上
  • ダウンタイムなしの運用によるユーザへの影響の最小化
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導入の背景

システム再構築なしのサーバ更新と管理コストの削減が課題に

水野 博
株式会社壱番屋
情報システム部 部長

壱番屋は、昭和53年に名古屋市郊外西枇杷島町に1号店を出店して以来、「カレーハウスCoCo壱番屋」として事業を拡大、現在47都道府県及び中国、台湾、ハワイで、計1139店(2007年12月末現在)を展開する東証1部及び名証1部上場の外食チェーンです。厳しい競争が続く外食産業の中で、同社が成長してきた理由のひとつに、社員独立制度(ブルームシステム)という独自のフランチャイズ(FC)オーナー育成システムがあります。この制度では、FCは一般募集せず、社員からの独立者だけとし、FCオーナーになりたい人は壱番屋に入社して、店舗運営や経営者としてのノウハウを修得、独立資格を取得します。これがチェーンの品質を高めて、チェーン展開を行うことができる大きな原動力になっています。

2006年夏、壱番屋では導入後5年を経過したPCサーバ14台が老朽化して、故障率が増加、同年10月に迫った保守契約終了後の動作保証もとれない状況になっていました。とりわけ、データベースサーバとして使われている1台は新しいサーバにリプレイスすると、機能面の拡張は必要ないにもかかわらず、OSが新しくなるため、データベースを再構築しなければなりませんでした。また、今まで新しいシステムの導入時に、処理競合を避けるため、サーバを新たに購入してきた結果、サーバ台数が増え続け、50台余りになり、管理コストが膨れあがっていました。

壱番屋 情報システム部 部長 水野 博氏は「50台余のサーバの稼働状態を分析してみると、夜間だけしか使っておらず、昼間は遊んでいる サーバもあれば、逆に昼間しか使っていないものもあるなど、非常にアンバランスで、リソースが無駄になっていました。そのため、リソースを最適化して、管理コストを引き下げたいと考えました」と語ります。


導入のポイント

コストを抑えて最大のメリットを得るため、VMwareによる仮想化を採用

渡邊 昭有
株式会社壱番屋
情報システム部
本部システム課 課長

壱番屋では、2006年春、経理部門から要求された原価システム用サーバを購入する際に、仮想化ソフトウェア、VMwareを初めて導入しま した。その時の印象について、壱番屋 情報システム部 本部システム課 課長 渡邊 昭有氏は「バッチ処理を行い、バックアップをとったり、それを また戻したりと、色々とVMwareを使ってみました。その結果、他のシステムでも充分に使えるだろうという感触を得ることができました」と振り返ります。

そこで、14台のサーバの更新にあたって、その仮想化を検討し始めました。しかし、サーバの稼働中に、アプリケーションを別のサーバに移動させるVMware VMotionの機能などは実際にデモを見るまで、「本当にできるのだろうか」と考えていたといいます。水野氏は「稼働中のアプリケーションの異なる物理サーバへの移動がオンラインで簡単にできることが分かり、コスト削減だけでなく、システムの冗長化、信頼性向上に大きな力を発揮するだろうと直感的に感じました。それが仮想化環境の構築に踏み切る決め手になりました」と語ります。

その中で、壱番屋では、老朽化し、寿命がきたハードウェアを更新、消耗リスクをなくすと共に、入れ替え対象の14台のサーバをVMwareを使って統合、物理サーバ台数を減らすことを最終的に決断しました。そして、それによって、次の4つのメリットが得られると考えました。1つ目はハードウェアに関するコストの大幅な削減です。今後、仮想サーバが増えても、ハードウェアの保守はVMwareが稼働する2台のサーバと管理サーバ1台の3台だけでよく、メモリーやハードディスクの容量が許す限り、仮想サーバを増設することができます。2つ目は冗長性の確保による高可用性の実現です。14台の サーバは2台に分散して配置されるため、万一1台が故障しても、もう1台に移すことができ、障害によるシステムの停止を大幅に減らすことができま す。3つ目はバックアップ環境の構築です。今回入れ替え対象になっていないサーバの故障時の一時的な代替機としての利用が可能なため、コ ストを抑えたバックアップ環境が構築できます。4つ目は古いソフト資産の有効活用です。Windows NT上のデータベースを再構築することなく、 新しい環境にそのまま移して使えるので、再構築のためのコストと開発期間が全く要りません。

水野氏は「通常、新しいシステムを作るには、かなりの費用がかかるので、稟議書を書くのはとてもつらいものです。しかし、今回は仮想化せず に更新するのと比べて、億に近い位のコスト削減になることが明確だったので、稟議書を書くのが本当に楽しかったです」といいます。

その上で、ハードウェアと仮想化環境構築を担うベンダーの選定に入り、4社を比べた結果、最終的に選ばれたのは富士通でした。富士通を選んだ理由について、渡邊氏は「ハードウェアの性能とサポートデスクのサービスが当社に非常に合っていると判断しました。社内のシステム開発作業は、主に私たちふたりでやっているため、新しい機能を入れようとしても、十分なバックグラウンドがなく、前に進めないことがあります。そういう時に、サポートデスクは質問をすれば、様々な情報を提供してくれるので、それがヒントになって、開発を進めることができます」と語ります。「加え て、富士通は営業のレスポンスが早く、壱番屋の要求をうまく汲み取った結果、システムは最適な構成にすることができた」といいます。


システム概要

PRIMERGY RX300を中心にした仮想化環境で、TCOを50%以上削減

14台のサーバからの移行は物理環境の場合、半年から1年かかるのに対し、今回は移行ツールであるVMware Converterを使いわずか1ヶ月弱で完了。2006年暮れには、仮想サーバ環境の運用が始まりました。仮想化環境は、富士通の2Uラックサーバに富士通のストレージETERNUS4000 モデル80がFCスイッチETERNUS SN200 モデル120を使ってSAN接続される構成です(図)。PRIMERGY RX300は2台がVMware ESX Server 3.0を搭載した構成で、どちらかのサーバで障害が発生した場合、VMware HAの機能により自動的に仮想サーバを別のサーバで再起動するようになっています。そして、残りの1台が管理サーバとバックアップサーバを兼ね、VirtualCenterで仮想化環境の管理を行うと共に、テープライブラリ装置LT220に接続して、バックアップをとっています。一方、ETERNUS4000 モデル80のディスクドライブ最大搭載数は15本、性能を考慮し、RAID構成はゲストOSと2つのデータ領域の 3つに分けています。

このシステムは現在まで順調に稼働、計画時の目的をすべて達成、仮想化を導入しないシステムと比べて、50%以上のTCO削減を実現しました。また、VMotionを利用したダウンタイムなしでの安定運用も実現しています。水野氏は「今まで、サーバの計画停止時には、本部、加盟店合わせ て1,500余りのユーザに連絡しなければなりませんでした。VMwareの導入によりその必要がなくなり、本当に運用が楽になりました」と語ります。さ らに、システムテストが簡単にできるようになったことも大きなメリットです。渡邊氏は「ネットワークで完全なVLANが組めるので、VMwareが実装するクローニング機能を使って、本番環境のアプリケーションをコピーし、仮想ネットワークで動作させて、いじくり倒すくらい様々なテストしています。今までは、テスト環境の構築自体が一大プロジェクトとなってしまい、構築が大変なので、バージョンアップの後など、大丈夫だろうと、そのまま動作させることもありましたが、今はテストで問題なく動作することを確認してから、本番環境に移しています」と説明します。

適用プラットフォーム イメージ


今後の展望

仮想化を基本方針に、サーバの統合を積極的に推進

14台のサーバの統合を無事完了させた壱番屋では、今回の実績の上に、40台余りある残りのPCサーバについて、仮想化を基本に据えて、でき る限り統合、物理サーバの台数を極力減らし、管理コストと負荷を削減していく方針です。水野氏はアプリケーション開発に携わる多くの会社に対し、「壱番屋のシステム構築は、今後VMware主導で進めていくので、これからもついてきてほしい」といっています。最後に、「開発者にVMwareの良さをもっと浸透させることが大切だと感じています」と強調しました。


株式会社壱番屋様 概要

本社所在地 愛知県一宮市三ツ井6丁目12番23号
設立 昭和57年(1982年)7月1日
資本金 15億300万円
従業員 727名(平成19年5月末)
売上高 369億円(平成19年5月期)
概要

外食企業として、主力業態である「カレーハウスCoCo壱番屋」を中心に、あんかけスパゲッティ専門店「パスタ・デ・ココ」なども展開。国内だけでなく、アジアへの展開にも力を入れている。

ホームページ 株式会社壱番屋様ホームページ

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