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富士通のブレードサーバでサーバ統合に踏み出す

三菱重工業株式会社 高砂製作所様 導入事例


「集約と仮想化」方針のもと、PRIMERGY BX620 S3をプラットフォームに、SAN BootとVMware Infrastructure 3による仮想化で、250台余の部門サーバを統合。

[ 2007年9月4日掲載 ]



 導入の背景 |  導入のポイント |  システム概要 |  今後の展望 

導入事例概要
業種: 製造業
ソリューション: 仮想化ソフトウェア(VMware)によるサーバ統合
製品: ブレードサーバPRIMERGY BX620 S3 / ストレージETERNUS4000 モデル500
テープ装置 ETERNUS LT270
仮想化ソフトウェア VMware Infrastructure 3 Enterprise Edition
VMware VirtualCenter Management Server
統合運用管理ソフトウェアSystemwalker Resource Coordinator

「サーバ統合と仮想化システム導入による、セキュリティ高レベルでの均一化とTCO削減」

三菱重工業株式会社 高砂製作所(以降高砂製作所)では、従来各部門で維持管理していた250台余りの部門サーバの統合に踏み出しました。富士通のコンサルティングにより、「集約と仮想化」という統合方針を定め、富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX620 S3」をベースに、SAN Bootシステムと仮想化ソフトウェア「VMware Infrastructure 3」による仮想化システムへの移行を開始しました。250台の部門サーバ全ての移行が完了するのは、2-3年先の予定ですが、移行開始後1年目で1,600万円余りのコスト削減とセキュリティレベルの向上など大きな成果を上げています。

課題と効果
1 システムの運用管理工数の削減 運用管理の一律化とバックアップ体制の整備
2 サーバハードウェアの維持管理コストの削減 ユーザー部門へのサーバ・リソースの迅速な提供と新規サーバ追加コストの大幅削減
本事例に関するお問い合わせ

導入の背景

部門サーバの増大で、セキュリティと運用管理、コスト増が課題に

大西 進
三菱重工業株式会社
高砂製作所
業務革新推進室
情報マネジメントシステム課 課長

高砂製作所は、三菱重工業の中で、大型回転機械工場として、暮らしや産業の基盤となる電力を支えるガスタービンを中心に、火力・原子力プラント用蒸気タービン、水車、ポンプを製造している事業所です。1962年に神戸造船所のタービン専用工場として発足してから45年余り、同製作所で製造される製品は国内だけでなく、世界中に輸出され、高い評価を得ています。

高砂製作所では、従来、各部門で必要なアプリケーションを利用する場合、サーバの維持運用は導入した部門が担当することになっていました。その結果、部門で利用するPCサーバは250台余に膨れあがり、セキュリティや運用管理の手間、コスト増などが大きな問題になりました。

高砂製作所 業務革新推進室 情報マネジメントシステム課 課長大西 進氏は「ちょうど、Winnyによる情報漏えいが大きな問題になった時期でしたので、サーバが部門に分散している状態は、非常に危険性が高いと判断、サーバを統合するという方針を打ち出しました。従来は、部門毎に管理していたため、設置場所もOAコーナーだったり、管理レベルもバラバラでした。それを1カ所に集約して、統合することで、管理レベルを統一、物理的にも充分な対策を施し、万全の態勢を取ろうと考えました」と語ります。そこで、これらの問題を解決するためのコンサルティングのコンペを実施しました。


導入のポイント

コンサルティングへの意気込みとSEのスキルから富士通を評価

金沢 孝平
三菱重工業株式会社
高砂製作所
業務革新推進室 改革推進課

高砂製作所ではサーバ統合の方針を策定するにあたって、最初から仮想化を採用すると決めていたわけではありません。まずサーバ統合の方針を決めるためのコンサルティングを行うベンダーの選定から入り、複数のベンダーから提案を受けて、コンペを行いました。平成18年3月、その結果、選ばれた富士通に、サーバ運用の最適化のためのコンサルティングを依頼しました。業務革新推進室 改革推進課 金沢 孝平氏は「富士通にコンサルティングを頂きながら、現場部門へのヒアリングを中心とした部門サーバの運用状況の把握、およびCPU使用率やスペックなどの情報収集を丹念に行い、何度も議論して、統合方針を検討しました」と語ります。そして、平成18年6月に、ITライフサイクルの最適化、維持管理コストの削減にも踏み込んだ形で、サーバ統合のグランドデザインとして、「集約と仮想化」の2本立てで行うことを最終的に決定。標準構成として、(1)24時間365日稼働で万一の際は10分以内での復旧を要求する「松」(2)平日8時から20時までの運用で土曜日対応の「竹」(3)定時勤務時間内運用で障害時翌日対応の「梅」(4)完全孤立二重化の「特松」、の4つのレベルでユーザー部門に提供するサービスを策定しました。その上で、最適なサーバ統合プラットフォームとして、富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX620 S3」を選定し、物理サーバとしての集約用に統合運用管理ソフトウェア「Systemwalker Resource Coordinator」を用いたSAN Bootシステムを、仮想サーバとしての集約用にPCサーバ仮想化ソフトウェア「VMware Infrastructure3」の導入を決めました。

「サーバの高性能化が進む中で、1システム1サーバという概念が崩れてきており、1台のサーバで複数のシステムを稼働させるVMwareによる仮想化は個人的には、以前から考えていました。それと富士通から提案された統合方針が合致したので、仮想化ソフトウェアとしてVMwareを選びました。他にもいくつかの製品がありますが、VMwareが一番こなれており、知名度も高く、富士通がきちんとサポートしてくれることもあって、決めました」と金沢氏は語ります。さらに、高砂製作所では、サーバコストの削減とユーザーの新規サーバの立ち上げ要望にすぐに応えること、の2つもVMwareによる仮想化で実現できるようにしたいと計画しました。


システム概要

SAN BootシステムとVMwareによる仮想化システムでリソースを提供

吉岡 靖聡
三菱重工業株式会社
高砂製作所
業務革新推進室
情報マネジメントシステム課

今回のサーバ統合では、「松」「竹」「梅」「特松」の4段階に分けて、サービスを提供、ユーザー部門は使うシステムに合ったサービスを選ぶ形でSLA(サービスレベルアグリーメント)を結んでいます。これによって、ユーザー部門は利用するシステムが仮想環境なのか、物理環境なのかを意識することなく、自分たちが必要なサービスレベルが維持されているかどうかだけを考えて、サーバ・リソースを使えるようになりました。

業務革新推進室 情報マネジメントシステム課 吉岡 靖聡氏は「ユーザー部門にとっては、使える時間が問題なので、使用人数や使用時間、頻度に応じて、レベル分けをしました。そして、障害時のシステム復旧時間や可用性の観点から、『松』はSAN Bootシステム、『竹』と『梅』はVMwareによる仮想化とサーバ統合の方法を分けたのです」と説明します。SAN BootシステムはOSやアプリケーションをSANに接続されたストレージに格納し、サーバをSANから起動・動作させます。本番サーバ故障時には、利用していたOSやアプリケーションをそのまま予備サーバに引き継げるので、システム停止時間の大幅短縮が可能になることから、24時間365日運用には最適です。

こうして、システムの標準構成とサービスレベルを決め、既存サーバのリースアップや償却完了に合わせる形で、サーバの統合を開始しました。そして、物理集約ではブレードサーバPRIMERGY BX620 S3 を30台、ストレージにETERNUS 4000 13.8TBで、SAN BOOT環境を構築、Systemwalker Resource Coordinatorで、物理環境を管理しています。一方、仮想化集約では、ブレードサーバPRIMERGY BX620 S3 9台に、VMware Infrastructure 3 enterpriseを導入、仮想サーバはETERNUS 4000に配置、VirtualCenter Management Serverで、仮想環境を管理しています。そして、平成19年7月段階で、SAN Bootシステムに約20台、VMwareによる仮想化で約30台の合計50台余りのサーバが統合されました。

ハード構成案イメージ

「稼働直後から、ユーザーの要望通りのレスポンスを出すために、CPUやメモリの割り当てをやり直すなどのチューニングを随時、行いました。その際に、仮想化システムではVMotionでサーバの入れ替えを行ったりしましたが、調整もさほど難しくなく、システムは安定して稼働しています」と吉岡氏は付け加えます。 高砂製作所では今回のサーバ統合で、平成18年度1年間を見た時に、単体サーバを追加で導入する場合と比較して、ハードウェアコストやソフトウェア・ライセンス料、運用管理費など合計で1,600万円余りのコスト削減を実現することができました。また、サーバは1カ所で集中管理され、セキュリティパッチ当て作業やバックアップも部門管理者に任せることなく、同一レベルできちんと行われるようになったことで、セキュリティは当初計画通り、大幅に強化されました。さらに、ユーザー部門が計画外でサーバを立てる必要が出てきた場合でも、すぐにサーバ・リソースを使うことができるようになりました。


今後の展望

運用の高度化とサービスレベルの一層の向上が目標

今回のサーバ統合の結果、今後利用するサーバ・リソースが増大しても、仮想化によって、セキュリティの低下や管理コストの増加の可能性はなくなり、システムの柔軟な変更や増強が自由にできるようになりました。こうした成果の上に、高砂製作所では既存の残存サーバを、この2-3年かけて、順次統合していく予定です。現在、統合はリースアップや償却が完了した段階で行っていますが、残存サーバが短い期間とはいえ、部門で運用される状態が続くことやセキュリティの強化の必要性を考えた時に、当初の計画より早めに統合する可能性もあるといいます。「今回、集約と仮想化を行うことで、物理サーバの統合の形は見えてきました。次はデータベースを軸にしたインフラ的な共通部分の統合を考えていくことが必要になると思います。そこでは、ディザスターリカバリーも含めた経営的観点から見たサーバ運用のありかたを考えていきたいと思います」と金沢氏は語ります。

高砂製作所では今後、ブレードサーバPRIMERGY BX620をベースとしたサーバ統合を最大限、効果的に活用し、システム運用とサービスのレベルをさらに高めていく考えであり、それを支える富士通のサポートに対して大きな期待を寄せています。


三菱重工業株式会社 高砂製作所様 概要

所在地 兵庫県高砂市 荒井町新浜2-1-1
設立 1962年10月
資本金 2,656億円(三菱重工業全体 2007年3月31日現在)
従業員 3,148名(高砂製作所 2007年3月31日現在)
32,552名(三菱重工業全体 2007年3月31日現在)
売上高 連結3兆685億円(2006年度、三菱重工業全体)
概要

高砂製作所は、大型回転機械工場として、ガスタービンを主力に、火力・原子力プラント用蒸気タービン、水車、ポンプなどを製造している。

ホームページ 三菱重工業株式会社 高砂製作所様ホームページ

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