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効率的な運用環境を構築し、保守コストを削減

ヤンマー情報システムサービス株式会社様 導入事例


仮想化サーバへの統合により、システムの可用性向上とデータ資産の保護をはかるとともに、効率的な運用環境を構築。そしてハードウェアコストと保守コストの削減を実現しました。

[ 2007年7月10日掲載 ]


 導入の背景 |  導入のポイント |  システム概要 |  今後の展望 

導入事例概要
業種: 情報処理サービス
ソリューション: 仮想化ソフトウェア(VMware)によるサーバ統合
製品: PRIMERGY RX300 S2かける4 / ETERNUS 3000 モデル 300
LT130 LTOライブラリかける2(連結)
VMware ESX Server / VMware VirtualCenter
BrightStor ARCserve Backup r11.1 / Softek AdvancedCopy Manager

「仮想化サーバへの統合により、システム安定稼働とコスト削減の両立」

DBソリューションの更新時期を迎えたヤンマー情報システムサービス滋賀システム部では、システムの再構築に合わせて安定性と運用効率が低下したPCサーバの統合を計画。
手始めに12台の既存サーバを、3台のサーバ(PRIMERGY RX300 S2)と1台のディスクアレイ(ETERNUS3000 model 300)で構成されたVMwareの仮想マシン環境に収容。システムの可用性向上とデータ資産の保護をはかるとともに、効率的な運用環境、そしてハードウェアコストと保守コストの削減を実現しました。
同業他社に先駆ける先進的な試みとなる本格的な仮想化によるサーバ統合の試みとして、その動向に業界の注目が集まっています。

課題と効果
1 システム再構築 システムの安定稼働とコスト削減を両立。集中処理と分散処理の利点を統合。
2 コスト削減 サーバ台数を削減し、将来的な台数増加も抑制。
3 保守工数の削減 業務を停止させないハードウェアの保守実現で業務負担を軽減。
本事例に関するお問い合わせ

導入の背景

集中処理と分散処理のメリットを両立できる仮想化技術に着目

金澤 吉治
滋賀システム部兼 生産管理システム部部長

ヤンマー情報システムサービス株式会社(以降YISS)滋賀システム部は、農機や船舶、建設機械向けディーゼルエンジンを生産するヤンマーグループ6工場に、ネットワーク構築やシステム開発、運用の一貫した情報処理サービスを提供する部門です。

同社でも、かつてはホストコンピュータによる集中処理を行っていましたが、近年はPCサーバによる分散処理がシステムの中心となってきました。しかし、グループ各社の工場や事業所の部門ごとに、個々に導入を進めてきたファイルサーバやアプリケーションサーバ等は、稼働の安定性確保やデータ資産の保護、そしてコストの観点から運用形態の見直しが迫られていました。

そこで、YISS滋賀システム部ではDBソリューションの更新時期に合わせて、2005年2月から分散したサーバの統合を核にしたシステムの再構築を計画。

分散しているサーバの台数が多いため、以下のような課題がクローズアップされました。

  • セキュリティ対策などの保守管理負担が高い
  • ライセンスの費用がかかる
  • サーバの設置場所、空調設備、電気代などのコスト

慎重な検討の結果、企業の生命線であるデータ資産の保護と保守運用上のメリットが期待される集中処理と、コスト削減や柔軟性に有利な分散処理の双方の利点を両立できる仮想化サーバに着目しました。

その経緯をYISS滋賀システム部 部長の金澤吉治氏は次のように語っています。
「コンピュータの世界では10年単位くらいのサイクルで集中と分散の繰り返しが続いており、弊社でも集中処理からPCサーバによる分散処理へと軸足を移してきたのですが、ここにきて安定稼働とデータ資産の保護、それにライセンスや保守などのコストを考えると当初の思惑と違ってきてしまったという思いがあります。そこで、集中と分散のメリットが両立できるという仮想化に踏み切った次第です」

導入のポイント

導入実績が豊富で信頼性の高いVMwareを選択


システムのポイント

  1. 工場生産を支えるシステムで、24時間稼働による業務停止が許されない高信頼性を要求されている
  2. サーバを仮想化して、サーバの効率化を図る

YISS滋賀システム部では、システムを選定するにあたり、Intel、 AMDのCPUによる仮想化サポートの動きもあり、世の中の仮想化の流れは進んで行くと考え、思い切って仮想化サーバの導入に踏み切りました。

仮想化ソリューションに豊富な経験と実績を持つ富士通が受注

岩崎 均志
滋賀システム部 チーフ

こうしたYISS滋賀システム部の意向をうけ、富士通と大手ベンダの2社がVMwareによるシステムを提案。YISS滋賀システム部ではコストと、VMware導入にかかわる高い技術力、そして豊富な実績を理由に富士通を指名しました。

「事前に富士通さんをはじめ、いろいろなメーカー、ベンダ、販社さんからお話をうかがい、仮想化について情報を収集しました。そのなかでVMwareの実装を成功させるには、サーバ構成のノウハウやサーバ本体の技術的なサポート力など、パートナーさんの高度なノウハウが不可欠であることが分かりました。
その点、富士通さんはVMwareの導入実績が豊富で、しかも別途導入するストレージ製品も富士通製でしたので、システム構築とサーバ本体、ディスク製品をワンストップでまとめて導入した方が都合良いだろうという判断もありました」(岩崎氏)

実機による検証を経て短時間で導入作業を完了し、発注を受けた富士通では、プラットフォームソリューションセンターにて導入予定の実機による検証システムを構築しました。YISS滋賀システム部側からあらかじめ出された運用上のさまざまな疑問点を検証し、システム要件を満たせることが確認された後、2週間ほどの工期で導入作業を完了しました。

この仮想化サーバには、ファイルサーバ、アプリケーションサーバ、データ転送用サーバ、ドメインコントローラ、3Dモデルの管理システム用ファイルサーバ、イメージサーバ、バッチ関連サーバ、変換サーバの各アプリケーションが収容され、「導入は予想以上にスムーズでした。
事前にできることと、できないことを富士通さんに実機で確認していただいたので、まったく不安はありませんでした」と、YISS滋賀システム部側の担当者である岩崎氏も富士通のスムーズな導入プロセスと素早い対応を高く評価しています。

システム概要

導入から約1年、ノントラブルで安定稼働

最終的にYISS滋賀システム部が運用を開始した仮想化サーバ環境は、3台のPRIMERGY RX300 S2とETERNUS 3000 model 300、からなるハードウェア構成に、VMware ESX Serverによる仮想化サーバを3台、Virtual Centerを1台導入。SANと統合することで効率的なディスク運用を実現しています。

この仮想サーバには、従来12台の物理サーバで運用していた各種アプリケーションを集約しており、導入時点ではデータベース系は含まれていませんが、YISS滋賀システム部では今後の稼働状況を見極めてから追加の予定としています。

「昨年末に仮想化サーバの運用を開始してから1年ほどになりますが、この間トラブルもなく安定稼働しています。部門サーバなど容量の大きいものから順次統合しており、当初予定より多くなりそうです」(岩崎)

仮想化サーバへの統合により、システム安定稼働とコスト削減の両立

SAN 統合により効率的なバックアップを実現

運用上の大きな負担であったバックアップ作業も、SANと統合した仮想化ソリューションの導入で劇的に効率化されたとのことで、「以前はおよそ1TBほどのデータをテープ装置でバックアップをとるのに24時間程かかり、信頼性も気になりましたが、今はDisk to Diskなので速くて安心です。

そして、削除してしまったデータの復元を求められても、すぐに対応できるのでユーザ側も時間を節約できるようになりました」 もちろん、データに関してはテープへアーカイブし、D2D2Tを実現しております。と、岩崎氏は導入のメリットを語っています。

今後の展望

システムを停止せずにハードウェアの保守が可能

この仮想化ソリューションでは、VMware VMotionを使用することで、実行中の仮想サーバを、SANに接続された別の物理サーバへ移動が可能となっています。
これにより、ハードウェアのメンテナンスやトラブルへの対処が極めて容易なことから、YISS滋賀システム部では仮想化ソリューションの運用に自信を深めています。

「以前は問題が生じた場合、夜中に作業をするか、ユーザにあらかじめ停止連絡をしてからでないと作業ができませんでした。しかし仮想化を実現してからは、VMotion機能によって日中から作業ができるようになり、管理負担が大幅に軽減されました」(岩崎氏)

スムーズな導入と予想以上の効果に業界も注目

他社に先駆けて仮想化に取り組んだYISS滋賀システム部の岩崎氏は

「メインフレームでは仮想化は通常の技術でしたが、PCサーバでいったいどこまでできるのかが気になるところでした。実際に体験して、事前に仮想化ソリューションの特性をよく理解し、しっかりと準備さえすれば導入も運用も意外と簡単です」とのことで、「今後、コンピュータソリューションが仮想化へと向かう流れはさらに強まると判断しています。

現状では仮想化はベストな選択ですね」と岩崎氏。仮想化によるコスト削減効果については「現時点で、すでにダイレクトなコストメリットが具体的な数字として出ていますが、導入の本当の効果はこれから来年にかけてさらに明確になってくると思います」(金澤氏)とのことで、3年間で2000万円以上の削減効果を予想しています。

YISS滋賀システム部の先進的な仮想化の試みは、今後も関係各方面からの熱い視線を集めることになりそうです。


ヤンマー情報システムサービス株式会社様 概要

所在地 〒532-0003 大阪市淀川区宮原4丁目1番14号
設立 1986年9月
資本金 5,000万円
従業員 140名
売上高 60億8千万円(2003年)
概要

ヤンマー情報システムサービス株式会社(YISS)は、1986年(昭和61)年9月にヤンマーの情報システム部門から分社化。ヤンマーグループの情報システム分野の中核として、国内外のネットワーク構築や、システム開発・維持および運用管理の他、グループの情報活用の支援やユーザ教育、ヘルプデスクなど一貫した情報処理サービスを提供しています。

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