富士通

PRIMECLUSTER GDS Snapshot 4.2

動作環境:SPARC Enterprise, PRIMEPOWER, S series

概要 | 機能説明 | システム構成 | 商標について | 他のソフトウェア |

概要

PRIMECLUSTER GDS Snapshotは、論理スライス、ソフトミラー、コンカチネーション、ストライピングなどのPRIMECLUSTER GDSのボリューム管理機能を利用したシステムにおいて、ディスクやボリュームのスナップショット(ある時点での複製)を瞬時に作成するための、PRIMECLUSTER GDSのオプションソフトウェアです。このソフトウェアは、ディスクアレイ装置が持つ高速コピー機能をPRIMECLUSTER GDS適用システムで利用する場合に最適な製品です。データのバックアップはもちろんのこと、複製したデータをバッチ業務、データ解析などの他の業務に利用することが可能となります。
PRIMECLUSTER GDS Snapshotは、24時間365日連続稼働が求められる高可用システムに最適なソフトウェアです。オンラインでのデータ複製と高速なリストア機能により、従来のバックアップ/リストアなどのデータ保全に費される時間と他業務とのデータ連携に費される時間を大幅に短縮します。

【セールスポイント】

  • ディスクアレイ装置が持つコピー機能(*)との連携により、任意のタイミングで高速にスナップショットを作成することができます。
  • コピー機能が無いストレージ装置でも、更新箇所のみを復元する差分コピー機能により、スナップショット後のリストアや再同期化を高速に行うことができます。
  • 対象のストレージ装置によって最適なスナップショットの方式を自動的に選択するため、利用者はストレージ装置の違いを意識することなく、同じ操作でスナップショットの作成およびリストアが可能になります。
  • PRIMECLUSTER GDSで管理するボリューム単位、および、ディスク/LUN(論理ディスク)単位にスナップショットを作成することができます。
  • PRIMECLUSTER Business Module for Oracleとの連携により、Oracleを停止することなくデータベースをオンラインでバックアップし、テープ装置へのバックアップも自動化することができます。
  • システムディスクのスナップショット機能により、運用中にシステムのバックアップやパッチの事前適用等を行うことができます。
  • PRIMECLUSTER GDSの共用ボリュームを、クラスタシステム外の他のサーバからアクセスすることができるため、バックアップサーバや災害対策のシステムとして利用できます。

    *:ETERNUS ディスクアレイ、ETERNUS GR700 series のアドバンスト・コピー機能(EC/OPC)、リモート・アドバンスト・コピー機能(REC/ROPC)、および、EMC社製Symmetrixの高速コピー機能(TimeFinder, SRDF)との連携をサポートしています。
    なお、ETERNUS ディスクアレイとはETERNUS 3000、ETERNUS 4000、ETERNUS 6000、ETERNUS 8000を示します。

機能説明

【機能詳細】

PRIMECLUSTER GDS Snapshot では、ディスクアレイ装置が持つ高速コピー機能を利用した方式と、本製品のソフトウェアコピー機能を利用した方式により、高速スナップショット作成および高速リストアを実現します。 ボリュームの構成やストレージ装置の持つ機能から、最適な方式が自動的に選択されるため、利用者はボリューム構成やストレージ装置の違いを意識することなく、同一の操作でスナップショットの作成およびリストアを行うことができます。

  • 高速コピー機能によるスナップショット
    ETERNUS ディスクアレイ、ETERNUS GR700 series、および、EMC Symmetrixのディスクアレイ装置に対しては、ディスクアレイ装置の高速コピー機能を使用してスナップショットの作成を行います。この方式では、サーバに負荷をかけずに、スナップショットを作成することができます。

    また、ディスクアレイ装置の高速コピーは、物理スライスが対象でしたが、ディスク装置の大容量化に伴い、論理ボリューム(*1)による多数スライスを使用するケースが増えています。PRIMECLUSTER GDS Snapshotは、この論理ボリュームに対しても、ディスクアレイ装置の高速コピー機能を利用したスナップショットが作成できます。

    ディスクアレイ装置の高速コピー機能を利用したスナップショット

    <論理スライスのスナップショット>

    *1)論理ボリューム:本ドキュメントでは、VTOCで管理されるスライスに対応するものを物理ボリュームと呼ぶのに対して、VTOCに依存せずPRIMECLUSTER GDS自身で管理される論理的なスライスを論理ボリュームと呼びます。
    *2)マスタボリューム:スナップショットのコピー元のボリューム
    *3)プロキシボリューム:スナップショットのコピー先のボリューム

  • ソフトウェアコピー機能によるスナップショット
    高速コピー機能を持たないディスクアレイ装置や一般ディスクに対しては、ソフトウェアコピー機能により高速にスナップショットを作成します。スナップショット作成後、再同期はバックグラウンドで行われるため、業務停止は必要ありません。
    また、再同期は、データの更新が行われた箇所だけをコピーする差分コピーで行われるため、サーバ資源を消費するコピー処理は短時間で終了します。

    ソフトウェアコピー機能によるスナップショット

    <差分コピーのスナップショット>

    この方式では、PRIMECLUSTER GDSによるソフトミラー、コンカチネーション、ストライピング等、すべてのソフトウェアRAID構成に対応しているため、これらのスナップショットを作成することができます。また、ディスク全体およびボリューム単位のスナップショット作成が可能です。

    ソフトミラー構成、ストライピング構成のスナップショット

    <ソフトウェアコピー機能のスナップショット>

  • 高速データリストア
    リストア処理は、高速コピー機能またはソフトウェアコピー機能によって、コピーの完了を待たずに、即座にリストアデータをアクセスできます。ソフトウェアコピー機能によるリストアは、差分コピーで行います。
    業務データに不具合が発生した場合、作成されたスナップショットからデータをリストアすることにより、短時間で業務の再開が可能となります。

    高速データリストア

    <高速データリストア>

    また、PRIMECLUSTER GDS Snapshotは、高速コピー機能で作成されたスナップショットデータをリストアする際、高速コピー機能が利用できない構成(例えば、EMC Symmetrixの場合等)では、コピー方式を自動的にソフトウェアコピー機能に切替えて、高速リストアを行います。

    高速データリストア(高速コピー機能なしの構成)

    <コピー方式の自動切替え>

  • WebベースのGUIによるスナップショットの操作
    PRIMECLUSTER GDSと共通のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)によるスナップショット操作が可能です。

  • スナップショット可能なボリューム
    ACM(Softek AdvancedCopy ManagerまたはETERNUS SF AdvancedCopy Manager)では、ETERNUS ディスクアレイ、ETERNUS GR700 series の高速コピー機能によるバックアップが可能ですが、PRIMECLUSTER GDS Snapshotの適用により、高速スナップショット作成、 および、高速リストアがすべてのボリューム構成で利用できます。
    スナップショット可能なボリューム(ACM) スナップショット可能なボリューム(Snapshot)
  • システムディスクのスナップショット
    運用中にシステムディスクのスナップショットを作成することができます。これによりシステムディスクのバックアップやパッチの事前適用が業務運用中に並行して行えるため、保守作業に要するシステムの停止時間を最小限に抑えることができます。
    さらに、ETERNUS ディスクアレイを使用するSAN Boot環境では、ETERNUS ディスクアレイの高速コピー機能を使用することにより、サーバに負荷をかけずにシステムディスクのスナップショットを作成することができます。
    システムディスクのスナップショット
    <システムディスクのスナップショット作成>

    また、ディスクのミラーリングは、ディスク故障などに対しては有効ですが、人為的なミスなどによる不当な書込みに対しては効果がありません。しかし、システムディスクのスナップショットを作成しておけば、不当な書込みに対しても元のシステムは保持されます。このような場合には、スナップショットからシステムを起動することで、システムの復旧を短時間で行うことができます。

    スナップショットからのシステム起動
    <スナップショットからのシステム起動>

  • 他のサーバからのボリュームアクセス
    クラスタシステムや単一サーバで業務運用中のサーバのボリュームを、バックアップサーバなどの他サーバから、シャドウボリュームとして直接参照することができます。これにより、複数の業務システムのバックアップを一元的に行ったり、被災時に遠隔で業務を代行する災害対策システムの構築も可能です。
    他サーバからのボリュームアクセス

    <他のサーバからのボリュームアクセス>

    また、PRIMECLUSTER GDS Snapshotやディスクアレイ装置のコピー機能によって作成された複製をシャドウボリュームとして利用することで、業務停止時間を最小限にした一括バックアップや、異なるサーバ間でのデータ連携ができます。


    コピー機能で作成された複製からのボリュームアクセス
    <コピー機能によって作成された複製からのボリュームアクセス>

  • ACM連携
    ACMを使用して、GDSの論理ボリュームのバックアップ運用を行うことができます。
    ACMとPRIMECLUSTER GDS Snapshotの連携により、従来ACM単独ではできなかったミラーボリュームのバックアップ/リストアや、高速コピー機能を持たないディスク装置の高速スナップショット等が、ACMから利用できるようになります。

【利用による効果】

  • スナップショットが瞬時に作成されるため、バックアップなどの作業により、業務を停止する時間が大幅に短縮できます。

    バックアップスケジュール

    <バックアップスケジュール例>

  • PRIMECLUSTER GDSで作成された論理スライスをバックアップする場合、ディスク装置全体をバックアップする必要がありましたが、PRIMECLUSTER GDS Snapshotの導入でボリューム単位のバックアップが可能となります。ボリューム単位のバックアップが可能となり、バックアップに要する時間を短縮することができます。

【新規機能】

版数 新規機能
4.2 ・PRIMEPOWERのSAN Boot構成をサポート
・サポートハードウェアの拡大(ETERNUS 4000, ETERNUS 8000)

システム構成

  • 単一システムの場合
    システム構成図(単一システム)
    • プロキシボリュームとしてマスタボリュームと同等以上のサイズのLUNが必要です。
  • クラスタシステムの場合

    システム構成図(クラスタシステム)
    • 共用ディスク装置を共用するすべてのサーバにPRIMECLUSTER GDS Snapshotが必要です。
    • プロキシボリュームとしてマスタボリュームと同等以上のサイズのLUNが必要です。
    • 筐体間ミラーの場合には、いずれか一方にプロキシボリューム用のLUNが必要です。またプロキシボリュームをミラーにすることも可能です。
  • システムボリュームスナップショットの場合
    システムボリュームスナップショットの場合
    • システムボリュームのプロキシボリュームとしてシステムディスクと同等以上のサイズのディスクが必要です。
    • プロキシボリュームをミラーにすることも可能です。(※ディスクアレイ装置には作成できません。)
  • スナップショットにより作成したプロキシボリュームを別サーバから参照する場合
    スナップショットにより作成したプロキシボリュームを別サーバから参照構成図
    • スナップショットを行うサーバ、およびプロキシボリュームを参照するサーバにPRIMECLUSTER GDS Snapshotが必要です。
    • プロキシボリュームとしてマスタボリュームと同等以上のサイズのLUNが必要です。
  • ストレージ装置のコピー機能により作成された複製を別サーバから参照する場合
    ストレージ装置のコピー機能により作成された複製を別サーバから参照構成図
    • ディスク単位のコピー機能によって作成した複製を参照するサーバには、PRIMECLUSTER GDS Snapshotが必要です。

 

 

クラスタシステムの詳細は、PRIMECLUSTER Enterprise Editionの「システム構成」を参照してください。